株式会社大林組様
コンプライアンスの要となる施工体制台帳業務BPOで負担軽減と品質向上を実現
コンプライアンスと効率化 その最適解とは
日本有数の総合建設会社で、建設事業を中核に国内外の大規模プロジェクトを数多く手がけている株式会社大林組様(以下、大林組様)。「三箴-良く、廉く、速い-」の精神を礎として、優れた技術による誠実なものづくりを通じて空間に新たな価値を創造するとともに、持続可能な社会の実現に貢献されています。また、大林組様では、企業倫理の徹底を重視し、「あらゆる事業運営においてコンプライアンスを最優先する」という方針のもと、厳格な業務運営をされています。その一方で、建設業法で義務化されている「施工体制台帳」の整備業務については、工事全体の施工体制を明確にするための不備の洗い出しと確認業務が発生し、煩雑かつ膨大な作業による負荷がかかっていました。こうした状況を受け、大林組様は施工体制台帳の整備業務の一部を外部委託することを決断。そのパートナーとして選ばれたのが、ビーウィズでした。
目次
業務負荷や人材確保が課題に BPO導入を決断した背景
これまで大林組様では、リーディングカンパニーとしての責任と、コンプライアンスを最優先とする企業姿勢から、建設業法で求められる「適正な施工体制の確保」という本質に向き合ってきました。施工体制台帳の整備についても、1995年6月の改正建設業法施行による作成義務化以降、一貫して取り組み続けてきました。現場運営を支える重要な業務である一方、その運用には多くの工数が必要だったといいます。
「当初は現場で書類をチェックしていましたが、現場の負荷軽減のため、大阪本店側で支援してほしいという要望があり、社員と派遣スタッフでチームを作り対応していました。最盛期には、6名体制で100を超える現場を管理していました。大規模な工事になればなるほど業務量が膨大になり、工事件数の変動による業務量の増減や、人員の入れ替わりに伴う採用・教育負荷など、多くの問題を抱えていました」(雪本様)
協力会社の皆様には、期日までに必要な情報を、労務・安全衛生管理に関するシステムに入力していただく必要があります。しかし、協力会社の皆様は工事対応で多忙なため、入力依頼や不備箇所の確認・修正依頼には多くの時間と労力を要していました。特に工期が限られる中で、期限内に是正を完了させるためのフォローや調整は容易ではなく、大阪本店側の担当者にも大きな負担がかかっていたそうです。
大阪本店 建築事業部
生産企画部事務課
課長
雪本 宗利 様
「業務の特性上、派遣スタッフの長期的な安定就業にも課題がありました。その都度新たな人材の確保や教育が必要となり、指導する職員の業務負担や残業にもつながっていました。また、現場数の増減や規模の大小によって業務量には波があり、最適人数の配置という点で難しさがありました。さらに、コロナ以前は多少厳しい反応をされても、対面でフォローしあいながら気持ちの切り替えをして業務を進めることができましたが、コロナ禍で在宅ワークが増えるとそうもいきません。そうした状況の打開策として、BPOが一つの選択肢として出てきたのです」(一色様)
こうした状況に加え、コロナ禍を機に大林組様の他部門でもBPO活用の検討が進んでいたことも後押しとなり、施工体制台帳業務の外部委託を本格的に検討。そして、委託先として選ばれたのがビーウィズでした。
「これまで内製で整備業務を対応していたときに、スタッフの方の派遣などでお世話になっていたのがパソナでした。ビーウィズはパソナグループの企業ということもあり、選定にあたって安心感がありましたし、ビーウィズの業務実績や対応の仕方も信頼がもてました」(一色様)
大阪本店 建築事業部
生産企画部事務課
係長
一色 翔平 様
課題を共有し、ともに改善を進めた伴走型BPO
大林組様の施工体制台帳における不備解消業務は、BPO導入から3年半以上が経過しました。当初は、業務負担の軽減を主目的としてスタートした取り組みでしたが、運用を重ねる中で、その役割は単なる“業務の受け手”にとどまらず、“業務を改善する存在”へと進化しています。ビーウィズは、日々の運用の中で顕在化する課題を丁寧に拾い上げながら、VBAやRPAなどのツールを活用した効率化に加え、業務フロー全体の見直しにも継続的に取り組んできました。単発の改善ではなく、課題の抽出、仮説立案、施策の実行、効果検証というPDCAサイクルを回し続けることで、業務の精度とスピードの両立を実現しています。
「毎週の定例会議でのやりとりを通じて感じるのは、コミュニケーションの質の高さです。単に依頼したことをこなすのではなく、こちらの意図や背景まで踏まえて理解し、咀嚼したうえで“自分たちはこう動く”という形で返してくれる。その一連の積み重ねが、安心感や信頼につながっています」(一色様)
こうした“主体的に考えて動く姿勢”は、具体的な改善施策にも表れています。その代表的な取り組みが、不備解消率の向上を目的として導入された「電話によるフォロー対応」です。
大阪本店 建築事業部
生産企画部事務課
主任
山本 エリ 様
施工体制台帳の不備解消業務では、システムに入力された情報をもとに、契約書の未添付や許可証類の不足、工期の不整合など、数多くのチェック項目を確認し、不備があった場合には是正依頼を行います。従来はメールを中心とした運用でしたが、現場の多忙さもあり、未読や対応遅延が発生し、不備解消までに時間を要するという課題がありました。そこで両社で課題を共有し、協議を重ねる中で、メールに加えて電話でのフォローを組み合わせる運用を実施。一定期間経過後も対応が進まない協力会社様に対しては個別に電話連絡を行い、状況確認と是正依頼を実施することで、不備の早期解消を促し、不備率の改善につなげました。
この取り組みは単なる「手段の追加」にとどまらず、「確実に是正を完了させるための運用設計」そのものを見直すものであり、不備解消業務の質を一段引き上げる結果につながっています。このように、現場の実情に踏み込みながら、着実に改善を積み重ねていくビーウィズの取り組みは、大林組様の業務改革を支える重要な推進力となっています。単なる外部委託ではなく、「課題解決をともに担うパートナー」としての役割が、ここに明確に表れています。
大阪本店 建築事業部
生産企画部事務課
三谷 陽夏 様
不備率改善と負担軽減を実現 より重要な業務へ集中できる環境に
こうした継続的な改善の積み重ねにより、施工体制台帳における不備率は着実に低下。業務品質の向上という成果が、具体的な形で表れています。
「対象となる現場数や規模が変動するため、単純な数値で効果を比較するのは難しい面もありますが、全体としては不備率が確実に低下しています。大阪本店は協力会社の数が多く、対応の難しさもある中で、本社からは『大阪本店の不備解消率は常にトップ』と評価されています。費用対効果について問われる場面でも、『これだけ成果が出ている』と説明できる状態になっています」(雪本様)
成果は数値だけにとどまりません。業務の役割分担が見直されたことで、大阪本店や現場の社員の働き方にも大きな変化が生まれています。不備対応に費やしていた時間を削減できたことで、本来取り組むべき業務へ時間を振り向けられるようになりました。
「現場事務所の社員からは、『他の業務に集中できるようになった』という声を何度も聞いています。これまでは不備対応に時間を取られていた部分が、確実に軽減されています。大阪本店だけでなく現場側の負担軽減にもつながっている点は、大きな効果だと感じています」(三谷様)
また、大阪本店部門においても、業務に余力が生まれたことで新たな価値創出につながっています。従来は日々の対応に追われがちだった状況から、「現場支援の質を高める」ための取り組みや、本来注力すべき業務へ時間を割くことが可能になりました。結果として、若手社員が業務全体を理解しながら成長できる環境づくりにもつながっています。
「ビーウィズに業務の一部を担っていただいていることで、入社して間もない中でも、その先のフローや全体像にしっかり向き合えています。本来経験すべき業務や知識の習得に集中しながら仕事を進められる環境が整っていることは、大きな価値だと感じています」(大島様)
大阪本店 建築事業部
生産企画部事務課
大島 輝史 様
こうした取り組みの積み重ねが、両社の強い信頼関係にもつながっています。
「今では外部委託という感覚はほとんどなく、同じチームの一員のように業務を進めており、なくてはならない存在になっていると思います」
(雪本様)
施工体制台帳業務の品質向上と効率化を実現してきた両社。今後はAIや自動化技術の活用も進めながら、それぞれの強みを生かした最適な業務体制の構築を目指しています。コンプライアンスの維持と業務効率化の両立に向けた取り組みは、これからも進化を続けていきます。
お客様プロフィール:株式会社大林組
創業以来130年以上にわたって、大切に受け継いできた精神「良く、廉く、速い」に基づき、誠実なものづくりを強みとしてきた大林組様。「地球に優しい」リーディングカンパニーを企業理念として掲げ、優れた技術力で持続可能な社会の実現に貢献しています。また、現在はブランドビジョン「MAKE BEYOND つくるを拓く」のもと、建設の枠を超えた新領域の開拓やグリーンエネルギー事業、DX推進などにも注力しています。
| 会社名 | 株式会社大林組 |
|---|---|
| 所在地(本社) | 〒108-8502 東京都港区港南2-15-2 品川インターシティB棟 |
| 創業 | 1892年1月 |
| 資本金 | 577.52億円 |
| 代表取締役 兼 CEO | 佐藤 俊美 |
| 従業員数 | 9,472名(2026年3月末現在) |
ビーウィズ担当者コメント
広域営業部
西日本営業ユニット
ユニットマネージャー
菊井 雅恵
広域営業部
西日本営業ユニット
中野 雄介
施工体制台帳業務は、単なる事務処理ではなく、協力会社様との丁寧なコミュニケーションや状況に応じた柔軟な対応が求められる業務です。私たちは日々の運用の中で現場の課題を共有しながら、業務フローの改善や運用面での提案を重ね、業務品質の向上と負担軽減の両立に取り組んできました。今回の取り組みを通じて、単なる委託先ではなく、同じ目標に向かうパートナーとしてご評価いただけたことを大変嬉しく感じています。今後もAIや自動化など新たな手法を取り入れながら、大林組様のさらなる業務改革と生産性向上に貢献してまいります。
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