『ファッション通販のニッセン』のハウスカードとなるクレジットカード事業を手掛るニッセン・クレジットサービス株式会社様(以下、ニッセン・クレジットサービス様)では、お客様サポートや販売促進、債権管理等の幅広い業務で「電話」が重要なチャネルと位置付けられています。オンプレミスのPBX・コールセンターシステムが保守期限を迎えるにあたってリプレイスを検討されたニッセン・クレジットサービス様では、2025年2月より「Omnia LINK(オムニアリンク)」の利用を開始。従前システムと遜色ない機能を実現し、Omnia LINKならではのメリットも享受されています。
導入の目的
オンプレPBXの保守切れを機にシステム刷新とコスト抑制を目指す
株式会社ニッセンホールディングスと株式会社SBI新生銀行が出資するニッセン・クレジットサービス様は、衣料品や雑貨の通販で知られる「ニッセン」における公式クレジットカードの運営を主な事業とされています。そのニッセン・クレジットサービス様において、お客様との重要な接点を担うのが「カスタマーサービスセンター」で、お客様サポートから販売促進、債権管理、それらに伴う事務処理等に、100人以上のスタッフが関わっています。
「2000年の創業から15年ほど、インバウンドのコールセンター業務は外注していました。しかし、サービスレベルを改善する取り組みや、コールセンターをコストセンターからプロフィットセンターへと進化させ、営業利益に貢献できる体制づくりを進める中で、内製化したのが2016年のことです。背景には、弊社のポリシーとして“他社に誇れるものを持ちたい”という想い、そしてコールセンターが“誇れるもの”になるのではないかという判断もありました」(川添様)
現在では、お客様からのお問い合わせ受付に加え、販売促進も担い、利益に貢献するコールセンターの運営を実現。また、クレジットカードの業界団体で実施されるコールセンター品質コンテストの優勝者を輩出するなど、約10年でめざましい成果を上げています。
一方で課題となっていたのが、オンプレミスだったPBX・コールセンターシステムの刷新です。
「従来利用していたオンプレミスのシステムが2025年にサポート終了となるため、入れ替えの検討を開始しました。ところが、ベンダーの提案金額が弊社の想定を大きく上回っていたため、オンプレミスにこだわらず、クラウドシステムも候補に加えました。コールセンターの機能維持はもちろん、高騰するITの維持費をいかに抑制するかも考慮してのことでした」(青木様)
ニッセン・クレジットサービス株式会社
取締役
カスタマーサービスセンター センター長
川添 和人 様
選定のポイント
3か月のフィジビリティスタディを実施、大きなコストメリットも決め手に
ニッセン・クレジットサービス様が比較検討されたPBX・コールセンターシステムは、複数のオンプレシステム、そしてクラウドシステムの「Omnia LINK」でした。
「検討を重ねた結果、弊社としてはOmnia LINKの機能が従前のシステムと遜色ないと判断しました。また、トータルコストはオンプレシステムとは比較にならないほどリーズナブルでした」(青木様)
選定にあたってはフィジビリティスタディ(実現可能性の調査)を実施し、Omnia LINKがニッセン・クレジットサービス様のニーズを満たすことを確認。Omnia LINKと基幹システムの連携についても調査を重ね、既存の基幹システム側への影響を極小化でき、大きなコストメリットが得られるという判断に至りました。
「オンプレPBXは事務業務も含め社内全体で活用していたので、その機能の維持が前提でした。コールセンターではインバウンドとアウトバウンドがありますし、アウトバウンドでプレディクティブ・ダイヤラーが利用できることも条件でした。また、クレジット基幹システムとのCTI連携も欠かせません。直近で入金、または入金のお約束をいただいたお客様に、入れ違いで督促のお電話をかけてしまうことを極力避けるためには、入金情報をリアルタイムに架電リストへ反映することが重要です」(青木様)
これらについて、3カ月間のフィジビリティスタディによりOmnia LINKで実現できると確認されたことが、最終的な選定へと繋がりました。
ニッセン・クレジットサービス株式会社
インフォメーションテクノロジー
ファンクションリーダー
青木 孝次 様
導入の効果(1)
リアルタイム音声認識でオペレーターを手厚くフォロー
1年弱の構築期間を経て、2025年2月よりOmnia LINKの利用を開始したニッセン・クレジットサービス様では、オンプレシステムの置き換えに留まらず、Omnia LINKならではのメリットを実感されています。
「以前はインバウンドとアウトバウンドで異なるシステムだったので、双方の業務を行き来する際にはコミュニケーター(オペレーター)の負荷になっていました。それが、Omnia LINKというひとつのシステムに統合されたのはメリットです。新人研修も、教えるシステムがひとつになり簡略化されました」(藤田様)
また、Omnia LINKが標準搭載する通話音声のリアルタイムテキスト化が、センター運営の効率化に大きく役立っていると言います。
ニッセン・クレジットサービス株式会社
カスタマーサービスセンター
お客様サポートグループ
藤田 祥子 様
「Omnia LINKなら複数のコミュニケーターを同時にテキストモニタリングできるので、1対1の音声モニタリングとは違い、フォロー対象の優先順位が付けやすくなりました。適切なフォローは、お問い合わせに対するスムーズな解決にもつながります。また、シートマップでセンターの状態を視覚的に把握することで、タイムリーで的確な指示が可能です」(藤田様)
「新人に対しては、トレーナーが複数人の通話内容を文字で同時に追いかけつつ、必要だと思えばすぐに音声でモニタリングできます。新人のフォローが適切に行えることは、コミュニケーターの定着に役立っていると感じています」(中山様)
ニッセン・クレジットサービス様では、カスハラ対策として「キーワードアラート」機能も活用されています。オペレーターが心理的負荷を覚えるフレーズをネガティブキーワードとして登録することで、SVがカスハラをすぐに察知できます。
「心理的安全性は、人材確保の観点からとても重要なテーマです。その意味でも、キーワードアラートはオペレーターを守ることができる良い機能です」(川添様)
リアルタイムテキストによるモニタリングと「キーワードアラート」のサンプル画面(ビーウィズ提供)。
テキストモニタリング時、ネガティブキーワードが赤色、ポジティブキーワードは青色で表示される
導入の効果(2)
戦略的なアウトバウンドが可能になり接続率が4%向上
債権管理業務においては、効率よくアウトバウンドを行うことが重要です。ニッセン・クレジットサービス様では、Omnia LINKに標準搭載されているアウトバウンドダイヤラーを基幹システムと連携の上で活用されていますが、従前のシステムにはなかった「呼び出し秒数の変更」が可能なことで、架電の接続率が向上しました。フェーズが進むにつれて接続率が下がる債権管理業務にとっては、大きな意味を持ちます。
「アウトバウンドにおける呼び出し秒数の変更は、画期的でした。たくさんのリストへ架電が必要な場合は、短い呼び出し秒数でどんどん架電します。一方、接続率を上げたい場合は呼び出し秒数を長く設定します。お客様のフェーズに合わせた戦略的なアウトバウンドが可能になったことで、接続率が4%向上しました。月間で数万件のアウトバウンドをする中での4%ですから、かなり大きいと言えます」(中山様)
Omnia LINKのアウトバウンドダイヤラーが対応するのは、プレビュー、プログレッシブ、プレディクティブの3種類です。従前のシステムではプレディクティブを使用されていたニッセン・クレジットサービス様ですが、Omnia LINKではプログレッシブダイヤラーも活用されています。
「プレディクティブでの架電件数が増えると、お客様に接続したのにオペレーターが対応できず切断するアバンダン(アウトバウンドオーバー)が生じてしまい、顧客満足度に良くない影響を与えます。プログレッシブダイヤラーによって、これを防ぐことができています」(中山様)
ニッセン・クレジットサービス株式会社
カスタマーサービスセンター
債権管理グループ
スペシャリスト
中山 証一郎 様
このように、オンプレからクラウドへのシステムリプレイスという一大プロジェクトを乗り越え、メリットを享受されているニッセン・クレジットサービス様ですが、視線はすでにその先へ向けられています。Omnia LINK、そしてビーウィズへの期待を伺いました。
「会社が違えば“文化の違い”がありますので、当初は心配する場面もありました。しかし出来上がったシステムは高品質で、稼働してからここまでのところ目立ったトラブルもありません。今後はOmnia LINKに追加される新機能と社内ニーズをリンクさせ、システムを進化させていきたいと思います。また、末永い利用のためにも、ビーウィズには今後もしっかりと保守体制を維持していただきたいです」(青木様)
「ビーウィズには、コンタクトセンターの事例や最新情報などを教えていただければありがたいです。どれだけDXが進んでも、リアルタイム性や双方向性、そして安心感という電話のメリット、電話というチャネルに対するニーズは変わらないでしょう。単に呼量を減らすのではなく、チャネルを最適化して利益に寄与することが理想です。今回のビーウィズとのプロジェクトが、そういった活動につなげられればと思います」(川添様)