パイプライン管理って何?
私はパイプライン管理をしています。
パイプライン管理って何?と思う方もいるでしょう。
パイプライン管理とは営業活動の一連の流れを可視化して、分析や改善を行うことです。
昔は「営業は足で稼いで、ノルマを達成すれば良し」という風潮だったと思います。
ちょっと前にヒラメ筋のCMがありました。
営業の現場では「可視化」「数値化」という言葉をよく耳にします。
「営業活動の何を可視化するのか」「そんなことに意味はあるのか」「仕事が増えただけじゃないか」など可視化のための作業を求められた営業はこう思うのではないでしょうか。ちなみに前職では私も思っていました。
日々の仕事が忙しいのに、可視化する手間は本当にいるのか、管理の担当者のパフォーマンスのためだけに求められているのではないかと。
しかし、管理する側になって初めて、可視化すること、数値化することの重要さを感じているところです。
営業現場でも可視化が大事
なぜ、可視化するのか。
可視化をすることは、仕事の量・質などの価値を客観的に示すことであるからです。
営業が何をしているのか、今余力があるのか、支援は必要ないのか、手順や進め方に問題はないか、それらをチームとして管理していくためには、営業マン1人1人がどんな仕事をしているかを知る必要があります。
何をしているかを都度聞けばいい話だとも思います。
しかし、都度聞くのも聞かれるのもお互い大変ですし、お互いの気づき(報告しよう・質問しよう)がなければ、情報を知ることは難しくなります。
最終的に分析するためには数値化が必要ですが、そのためには可視化がなければ何も始まりません。可視化があるから、数値化がついてくるのです。
可視化・数値化できないと、今商談中の案件が何件あるのかさえ、レポートにはできません。
営業活動において、お客様のニーズは何か、何を改善すれば打率を高めることができるのか。
そんなことを考えるためにも、可視化や数値化はとても重要です。
私は営業管理担当者として現在、営業マンにどのリードに対してどのような活動を行ったのか、また商談内容等をシステムに登録してもらうように依頼しています。
その活動登録がなされることで、どのようなツールが商談につながっているのか、使用しているツールが適しているのか、などの分析を行いたいと考えています。
しかし、この登録作業を徹底してもらう、というのは非常に大変です。
ミーティングで毎週のように登録をお願いし、大半の営業マンの協力は得られましたが、一部どうやっても登録作業をしてくれない営業マンが存在しており、全員にどうやったら入力を徹底させられるかが課題です。
そこで、営業マンにどうして登録作業をしてもらえないのかを考えてみました。
登録作業をしてもらえない理由
すぐ思いつくのは「面倒だから」ということです。
「面倒だから」の理由は、営業マンの怠慢のようにも思えますが、「面倒に思わせてしまう」ような、こちらの環境設定の問題もありました。
例えば、入力する箇所が多かったり、似たようなフォーマットでいくつも入力しなくていけない、などの工程の複雑さです。
思えば前職で営業をしていた時にファイルを3つも入力しなければならず、途中から嫌になってしまった覚えがあります。
入力してくれない営業マンは、面倒だからやる気がなくなってしまったのかもしれません。そのため、入力項目の削減や工程のシンプル化を図っており、日々改善に向けて取り組んでいます。
また、「作業の目的が共有できていない」こともあります。
なぜならば、まったく登録作業をしてくれない営業マンも、上司や同僚へメールで訪問レポートを送っており、「仕事の可視化」自体の目的は達成されているのです。
ただ、フリーフォーマットだと報告内容のばらつきや、数値化する際に分析精度の揺らぎが出てしまいます。そのために、用意したDBへの入力をお願いしています。
ここについては、営業管理担当者して、営業マンにとって役立つような情報の提供を通じて、必要性の理解や、目的の共有を図っていかないといけないところです。
営業マンがお願いしたことに対して「面倒だからわざとやらない」ということは少ないと思います。(そう思いたいです。)
しかし何かによって、「この作業は意味がない」と思われてしまったら、その考えを変えるのは容易ではありません。
業務改善のフレーム ないじゅか
業務改善を実現するうえで、ECRSの4原則という考え方があります。
赤字の頭文字をつなげて「ないじゅか」と覚えています。
この考えに従って、登録作業の徹底を考えると、
「面倒だからやらない」を責めるのではなく、どうやったら「面倒じゃなくなるか」を今年は意識して、業務改善していきたいと思います。
私は営業ですが、コールセンターや事務作業でも同じことは言えると思います。
オペレーターさんがテンプレートを使ってくれない、FAQを使ってくれない、日報を書かずに帰ってしまう・・・
いつの時代も作ったものを徹底する、のは大変な工数がかかります。
「一生懸命作ったトークスクリプトは、なぜ、使われないのか。」でもご紹介しております。
一度作った仕組みを直すことは、もしかしたらコストや工数がかかりますが、それを改善することでもっと大きなコスト削減につながることもあります。
私のパイプライン管理には終わりがありませんが、引き続き皆さんが入力しやすい仕組みづくりを頑張っていきたいと思います。
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