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デジタル都市伝説 ~現場SVが一番のデジタル担当者~

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2023.10.04

デジタル化は都市伝説?

一時期、いわゆる都市伝説にはまっていた時期があります。

元々、想像にあふれたSFものが大好物だったという事もあり、UFOやらUMAはもちろん、色々な分野の都市伝説を片っ端から漁っていました。私自身は理系で、世界史などには疎かったのですが、都市伝説きっかけで世界史の教科書を読むようになりました。都市伝説界隈で歴史的偉人は多く取り上げられますが、アメリカ大統領 エイブラハム・リンカーンは、特に多くの話題で名前を聞きます。独立戦争では凄まじい量の金の山を隠したのだ、とか初代大統領から脈々と受け継がれる全ての秘密が書いてある本があるだとか、事実がどうかは別としてワクワクするような内容が多かったので印象に残っています。

そんな都市伝説界でも偉人のリンカーンですが、たくさんの名言を残しています。その中でも個人的に好きな言葉があります。
「Where there’s a will , there’s a way.」

どんな道であっても意志あるところに道は開ける。という意味だそうです。本当にそうだなと度々思います。スキルの向上や経験で困難を乗り切ろうとしがちというか、忘れてしまいがちですが、やはり根本には確固たる意思が必要だなと、社会人10年程度の経験ですが思い知ります。毎回この繋ぎなので、ワンパターンだなと思いつつ。

都市伝説ではないこの言葉が、もはや都市伝説のように曖昧化していそうなのが、デジタル効率化が滞っている要因なのではないかと感じます。

デジタル化は“成功から真似る“スタンスに変容

この5年ほどでも、デジタル化・デジタル活用は様々なシーンで進んでいると思います。なので、“現業へのデジタルテクノロジーの導入が進まない“、つまりDigitizationは、レアケースになりつつあるかと思います。

かつて、DXが声高に叫ばれ始めた頃、そもそもデジタル導入の進まないと仰っている方々と会話をすると、共通して“失敗事例“に対するリスクをお考えの方が多かったと記憶しております。例えば、以前は“野良RPAの発生を防ぐには”“多大なコストをかけてAI開発をしたが、効果が薄い”といった具合のキラーワードを携えるセミナーは大盛況でした。それから5年ほどが経過した現在では、“導入したデジタルツールの上手な活用方法!”といったキラーワードに変わってきた印象を持っています。

“失敗から学ぶ“のは、時間経過とともに”成功から真似る“にステージが変化しています。これはDXの一般化によるステージの変化と考えています。アプローチとして、“失敗から学ぶ”・“成功から真似る”にどちらがいいというのはないと思いますが、後者には落とし穴的な側面があります。

動向から見るデジタル化の課題

“成功から真似る”場合、その真似の仕方によって得られる効果は大きく異なります。それは意志、つまり目的を明確にして成功事例を真似るかどうかにつきます。Digitization、もしくはDigitalizationの目的は概ね、生産性の向上になりますが、“目的としての生産性の向上“は、まだまだ不明瞭。

ここで、2022年に総務省が発表したデジタル活用に関する傾向調査について、いくつか面白いデータをピックアップしてご紹介します。

まず、日本国内の1,296社を対象としたデジタル化の目的についてです。先ほどの“生産性の向上”が最も目的として挙げられており、74.8%となります。次いでは“データ分析”ですがこれは63.5%の企業が目的として挙げています。その他、新規ビジネスや顧客体験の向上、サービス差別化などは30~40%を推移しており、ほとんどの企業が“生産性の向上”を目的としたデジタル化を検討しているといえます。日本以外の米国・ドイツ・中国にも同内容の傾向調査が行われており、目的に関しては概ね日本の傾向と同様になっています。

その上で、“生産性の向上”に対して効果があったかの調査に対して、日本において「期待以上の効果があった」の回答は6.8%、他の3か国平均が29.8%であることを踏まえると異常に低い数値ともいえます。更に「期待通りの効果」も含め、少なくともデジタル化に効果を感じている回答は日本で40.6%となり、他国の平均82.6%と比較すれば半数にも満たないような結果になっています。ここからみても、デジタル化が上手くいっていない、と感じられている方が多い事が成功を真似る変化に拍車をかけているとも考えられます。

では、そもそもこの効果が得られていない、デジタル化の課題・障壁はどこにあると捉えられているのでしょうか。

総務省のHPから結果を引用しています。最も多い回答割合は“人材不足”で67.6%です。他国の平均と比較してもその差は+23%と日本が突出して高いと言えます。その上で、注目したいのはもう一点“明確な目的・目標が定まっていない”の回答比率です。
日本の回答は25.3%と“人材不足”と比べれば数値は大きくありませんが、他国との比較をすると傾向が顕著である事が分かります。同じ項目に対するほかの3か国の回答平均との差分は、+12.7%となります。この差分が回答に占める比率(つまり、相対的な差分)は、“人材不足”よりも高く、49.7%となります。

つまり、対象者が顕在化して認識している課題は“人材不足”にあり、他の国と比較して見える課題は“明確な目的・目標が定まらない”ことにあるといえます。


(出典)総務省(2022)「国内外における最新の情報通信技術の研究開発及びデジタル活用の動向に関する調査研究」

顕在化している課題を鑑みると、日本企業においてデジタル化成功のカギは、導入を推し進める人材にあると捉えられています。ここからはあくまでも私の実体験にはなりますが、デジタル活用の成功を感じている企業においては、そもそもの課題を“人材不足”に捉えていないケースが多くありました。

意志ある真似と意思なき模倣

ここで、“生産性の向上”などは明確な目的に足り得ないと先ほどのお話に戻ります。

“明確な目的”とは何かといえば、「自分たちの業務・作業の工程に対して、どこをどういう風に変えたいか」というビジョンになります。“生産性の向上”を目的にしてしまっている場合、デジタル化成功から真似ようとすると、その外側、デジタル化でいえば利用しているツールや、他社のツールの利用の仕方を模倣する傾向に寄ってしまうケースがあります。これが、“成功から真似る“の落とし穴です。自分たちの業務をどう変えるかのビジョン(意思)がない、つまり”意思なき模倣“であり、成功から遠ざかってしまうパターンです。

更にいえば、“意思なき模倣”に陥ってしまっている場合、デジタル化を促進するのはデジタル化を担当する専門組織の人材であるという意識が強い傾向が見受けられます。どうしていきたい、という意思が現場から出てこず、四苦八苦するケースです。

これは、先ほどみたデータからも推察され、デジタル活用の課題が“人材不足“であると68%近挙げている一方、25%しか目的が不透明な事を課題と認識できていないという43%のギャップが、デジタル化したにも関わらず生産性向上の効果が得られた割合を40%に押しとどめている要因なのではないかと思います。

最重要なのは業務改善の具体的なビジョンをもつこと、“デジタル化デザイン”です。そして、“デジタル化デザイン”を行う上では、コンタクトセンターでいえば現場のSVなどの実務により通じた人材が、自分たちの行っている作業をどうすればより効率的になるかを考えることが何よりもベースになります。デジタル化を担う専門組織は、現場からの“デジタル化デザイン”を実現する方法論(ツールやその最適な運用手法)、知見をもってより高度なデザインを作り、デジタル活用の効果を最大化する事にあるといえます。

「RPAでこのデータ集計をできないか」という一足飛びよりも、「AのデータとBのデータを使ってCのデータを算出し、システムに投入しているが、この工程にダブルチェックの人員を割いているので効率化したい」というビジョンが重要です。AのデータとBのデータを参照しているシステムとの親和性や集計ロジック、チェックの有用性を考え、RPAではないツールを活用した方が全体工数を削減できる、とデザインを高度化出来るかもしれません。このデザインには専門的なIT知識よりも、日々現場で処理をしているノウハウが何よりも活きることになります。

さて、ビーウィズでは多くのデジタルサービスを提供しています。それらは、我々が今まで蓄積した業務運営のノウハウが集約されています。多くのソリューションパターンを持つ事で、クライアント企業の運用多様さに対応し、“デジタル化デザイン”の高度化とそれの実行を提供する事がミッションであると考えております。生成AIなどの新技術が台頭していく、次のデジタル活用ステージにおいてかつてのRPAや初期AI活用における60%の不満足再現を起こさず、数年後に「AI普及による革新は都市伝説」とならないようデザイン力・実行力を高めていきたいと考えています。

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