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ややこしくないのになぜか勘違いしがちなCTIを整理しよう
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2023.03.08

こんにちは。4回目の登場です。
これまで色々なコールセンター用語のギモンについてお話ししてきましたが、今回はCTIについて考えたいと思います。コールセンターにいる方なら耳にすることが多い単語だと思います。

今回この記事を書こうと考えたのは、CTIの説明を聞いた時は「そーゆーことね、完全に理解した」と思うのですが、その実「じゃあPBXとは何が違うの?」「ダイヤラーのことではないの?」と質問された時、答えに窮する方が多いと感じたからです。

かく言う私も、聞かれた時に心拍数が少し上がってしまいます。そのため今回はこの記事を通して、私と、そしてこの記事を読んでいる皆さんにとって、「CTIって…」という単語を耳にした時の心臓への負担を、少しでも軽減させることができたらと思います。

CTIって何?

まずはCTIが何であるのか、といったところからお話していきたいと思います。

CTIって何ですか、と聞かれた時に「電話とPCをつなぐ便利なもの」と説明を受けた人は多くいるのではないでしょうか。さらに具体的なものだと、入電があった際にお客様の情報をPC上に自動的に表示させるのに必要なものがCTI、というように…。なるほど、連携をさせるものなのかとまずは理解ができますね。

実際、CTIはComputer Telephony Integrationの略で、直訳するとコンピューターと電話の統合であり、直訳に沿った説明だとわかります。しかし、ここで疑問に思うのは、「PBXも導入することでポップアップ表示がされるような…?」ということです。これが事態をややこしくしています。

PBXでポップアップ表示されるワケ

PBXを選定する時、または使っているPBXのウリとして「CRMとの連携が簡単にできます!」と書かれているのを見たことありませんか。噓をついているはずはないので、そのPBXを導入するとコンピューターと電話が統合されてポップアップ表示がされたりするはずです。でも、PBXはCTIではないはずでは…。

実は至極単純明快な話なのですが、PBXの中にCTIを内包しているものがあります。PBXはPrivate Branch eXchangeの略で機内交換機と訳します。簡単にどういったものなのか説明すると、電話網を通って電話局に入ったデータを、電話を掛けた先に運ぶための切替装置です。

昔の映画で、たくさんの電話線の中に人がいて、電話線をつなぎ変えるのを見たことはありませんか。それを手動ではなく自動で行うのがPBXの役目です。ただし、電話局にあるものは局内交換機と呼ばれ、PBXは企業の中で活躍する機内交換機です。

PBXの役割が大まかに分かったところで、CTIとの違いについて改めて見てみましょう。PBXとCTIの関係はこの図のようになっています。



このようにCTI、PBXは、ともにコールセンターシステムの一つです。そしてCTIはPBX、CRM、SFAと交わっています。これはそれぞれ、CTIまたはPBXという名前で提供されながらどちらの機能も持ち合わせていることを意味しています。

つまり、CTIと連携した状態のPBXを「ポップアップ表示もできます!」といって販売したり、PBXと連携したCTIを「内線通話ができます!」と謳って販売するためにこのような混乱が起きるのです。どちらもコールセンターシステムで、コールセンターの運営に欠かせないものですが、全く別のモノだということを改めてお伝えします。

ダイヤラーと混同するワケ

ここまで、コールセンターシステムの中でもCTIは他のものとは全く別物、コールセンターが効率的に動くための必要機能をつなぎ合わせるためのものだと整理してきました。

ですが、この記事を作成するのにあたり、「ダイヤラーと間違えている人もいるよね」との声をいただきました。確かに、弊社のコールセンターシステムについてお問い合わせをいただく際に「ダイヤラーを使いたい」という意味合いで「CTIはありますか」と仰っているお客様もいた印象です。ここについても、なぜ混同してしまうのか、といったところから整理していきたいと思います。

まず、ダイヤラーとは自動発信機能です。これは主にアウトバウンド業務で使います。もう少し詳しくダイヤラーについて説明をすると、アウトバウンド業務で架電をするリストを登録しておくことで自動的に発信をする機能です。手がけ(手でダイヤルプッシュする)とは違い、かけ間違いを無くすので効率的な業務運営をすることができます。

ダイヤラーは元々オンプレミス型のシステムでした。これをCTIで電話とつなぐことで架電を楽にしていたのです。ダイヤラーもつなぐことで楽に、というところをもう少し具体的に言うと、CTIでパソコンと電話機をつなぐことで、電話がかかったら探すことなくお客様情報を見る仕組みができました。

ここで電話業界に新たな風が吹きます。それはソフトフォンの誕生です。ここまで述べたように電話の受発信を便利にするための仕組みとしてCTIを使ってパソコンと連携をしていくことが当たり前になりました。その流れの中で、それならばパソコンとの中に電話機能もあったほうが便利なのでは、と生み出されたものがソフトフォンです。

これにより、これまで完全に別物として扱われてきた電話とコンピューターはぐっと距離が近くなります。電話機がハードからソフトになる中で、ほかのシステムと接続することへのハードルが大きく下がります。そうすると、ソフトフォンに接続して便利に使いたい、という会社が増えていき、自然とソフトフォンとつなげる機械に、最初からCTIをセットしてしまおう、という考え方が広まります。

こういった歴史の中で、ダイヤラーは他のシステムと同様に進歩を遂げてきました。そしてその進歩の中でCTIとの融合が進んだのです。これが、CTIとダイヤラーを混同してしまう理由です。これはダイヤラーに限ったことではありません。他のシステムもソフトフォンの台頭とともに、CTIとの融合が進んでいます。今後もこの傾向はますます強まると考えられます。

CTIを単体で販売する理由って?

ここまでCTIについてお話してきましたが、これを踏まえるとCTIを敢えてCTIとして販売するから混同されるのではないか、そもそもCTIを単体で販売することなんてあるのか、といった疑問が生まれると思います。CTI単体では意味をなさないものだし、それぞれのサービスに最初から連携させて販売すれば良いのではないのか…。

たしかにCTIを単体で売る必要はあまりないように思われます。しかし、それはこれまで述べてきたように電話がソフトフォンに進化する中で生まれた結果論です。事実、CTIを単体売りする企業はほとんどなくなっています。昔のCTIを単体売りしていた時代をなんとなく知っている方のほうがより混乱するかもしれません。

コールセンターに必須のシステムのはずだからCTIを入れたい!とお声がけ下さっている方もいらっしゃると思いますので、その“CTI”で何を実現したいのかを詳しくヒアリングすることで、このような混乱は防げるはずです。

実際、この時代に他のコールセンターシステムは全て揃っていてCTIだけが足りない!という方は殆ど稀だと思うので(筆者は今のところであったことがありません)、きちんとお話を聞くことでこのシステムと混同していたのね、と整理してみてください。

CTIは結局なんなのか

結論から申し上げますと、CTIは冒頭に述べたように電話とコンピューターを統合するシステムです。ただし、CTIは時代とともにPBXなどと融合をしつつあります。今後もCTIという仕組みとしての単語は残り続けると思いますが、商品としてのCTIは消滅するかもしれません。

ただし、逆もまた然りです。弊社はクラウドPBXを売っている会社なので私としてはPBXの中にCTIが含まれていくのではなかろうか、と思ったりしますが、どちらが生き残るかは神のみぞ知る、です。今後もCTIの動向に注目しつつ、電話の発展に伴って融合したり、なくなったり、新たに生まれたりするシステムがこれからもたくさんあるのだなぁと未来に思いを馳せたりします。

Omnia LINK(オムニアリンク)は、クラウド型IP-PBXを基盤としたコールセンター向けトータルテレフォニーソリューションです。基本の通話・管理機能はもちろん、AIを利用した通話音声のリアルタイムテキスト化や、FAQリコメンデーションなど次世代機能を提供します。在宅コールセンターにも対応しています。


詳しい資料は、以下からご覧いただけます。
https://www.bewith.net/gemba-driven/download/entry-126.html


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