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目に見える状態にする ~ストレスフリーなコミュニケーション環境を~

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2023.05.24

ビジネス環境での「目に見える状態にする」ことの重要性

「見える化」という言葉は現代のビジネス環境では当然のように使われる言葉です。

その起源は1998年にトヨタ自動車株式会社の岡本渉氏が発表した「生産保全活動の実態の見える化」という論文で使われたことによって一般化したと言われています。一方「可視化」も広く利用されていますが、「可視化」が見る意思が伴うものに対して、「見える化」は強制的に目に見える状態を指すため、厳密には異なる意味を持っています。

しかし、ここでは共通点である「目に見える状態にする」に着目して考えてみたいと思います。ビジネス環境において「目に見える状態」にすることは改善活動の第一歩とされています。

例えば「データの見える化」の取り組みは、ビジネスや組織・個人のパフォーマンスやリソース状況の透明性が担保されスピーディーな意思決定を可能とするとともに、成果や評価の妥当性を客観的に示すことができます。

また「プロセスの見える化」の取り組みは、業務の再現性を担保しつつ、改善点の気付きをおこすため、「目に見える状態にする」ことはビジネスにおいて必要不可欠であると言えます。

次に近年ますます重要性を増すコンタクトセンターのコミュニケーションにおける「目に見える状態にする」について考えてみます。

オペレーターに与えられたコミュニケーション手段は限定的

コンタクトセンターにおいて、オペレーターはお客様の状況を正確に把握し、問題解決やサポートを迅速に提供する必要があります。

ところが、オペレーターに与えられたコミュニケーション手段は限定的であることが多いのが現状です。対人コミュニケーションにおける心理学の法則であるメラビアンの法則によると、言葉の内容や意味などの言語情報、声質、声量や口調などの聴覚情報、見た目、仕草、表情などの視覚情報がそれぞれ異なる場合、影響度は言語情報7%、聴覚情報38%と限定的なのに対して、視覚情報55%を占めるとされています。それぞれの情報が異なる場合という前提条件はありますが、この法則からも視覚情報は人の認知において非常に重要な役割を果たしていることがわかります。

しかし、コンタクトセンターのオペレーターに与えられたコミュニケーション手段という点で考えると、その多くは言語情報、聴覚情報に限定されています。これによりお客様の状況把握や、サービスや商品の適切な説明を難しくしており、顧客満足やお客様との良好な関係構築の弊害になっている場面も少なくはありません。

コンタクトセンターを「目に見える状態にする」

この解決策として、視覚情報である「目に見える状態にする」を手段として保有することについて、またコンタクトセンターにどのような変化をもたらす可能性があるのかについて考えてみます。

1.    正確に把握する



お客様からのヒアリングには時間がかかることがあります。そのためオペレーターは業務知識のみならずヒアリングなどの情報収集スキルが必要であり、そのためのトレーニングに多くの時間を費やすことがあります。

お客様にとっては目の前で起こっている問題や状況がなかなか伝わらないストレスは決して小さいものではありません。このような場面では、コミュニケーション手段として視覚情報があれば一目瞭然であり、正確に把握することができるため、早期の問題解決やサービス提供が可能です。

具体的には製品の不具合や故障箇所の特定に限らず、大型商品の搬入経路や設置場所の確認、申込書の入力サポートなど様々なセンターでの状況把握を容易にします。

2.    正確に把握できたことを確認する(復唱確認)



飲食店で注文した際の復唱を思い出してみると、多くの場合、復唱された内容に間違いはないため、限られた誤りを防ぐための行為と言えます。

よって多くのお客様にとってはストレスでもあります。ただしコンタクトセンターでは主として音声コミュニケーションを用いるため、正確性の担保や正しく理解できていることをお客様に伝達する目的で復唱確認は重要です。

こうした場面でもチャットテキストなどの視覚情報を活用すれば、コンタクトセンターで何度も繰り返される復唱確認の時間を短縮し、正確性の担保しながらお客様の信頼を得ることができます。

3.    正確に伝える



お客様はコンタクトセンターに対して迅速、丁寧に正確な情報やサービスの提供を期待しています。よってお客様に正確に伝えることはオペレーターの必須条件です。

しかし音声情報を主なコミュニケーション手段とするコンタクトセンターでは、特に複雑な問題や専門的な知識を正確に伝えるためには高度スキルが必要です。不慣れなオペレーターはお客様の応対に時間を要するため、他のお客様を長時間待たせることにもつながります。

またお客様にとっても複雑な製品やサービスの仕様を理解するのはストレスがかかるものです。このような場面でも同じ資料を指差し確認するように視覚情報を活用することで正しく伝えることができればコミュニケーションを円滑化し、お客様のストレスを軽減できます。

差別化による競争優位を確立する目的でも製品やサービスは複雑化が進んでいるためコンタクトセンターでもオペレーターのスキルに依存するだけでなく、正確に伝えるための手段をコンタクトセンターが保有することは喫緊の課題となっています。

コンタクトセンターの進化のために



近年のデジタル技術の進化により電話対応をメインとしたコールセンターはさまざまな省力化が進んでいます。同時に多様な顧客ニーズに対応することを目的として、様々な問い合わせチャネルへ対応するコンタクトセンターの重要性が再認識され、ビジネスインフラとしての需要はますます高まっています。

一方で異なるチャネルごとに高いレベルでのサービス提供を求められるため、コンタクトセンターのオペレーターには高度な業務知識とスキルが求められ、業務負荷は増加の一途を辿っています。

このようなビジネス環境を踏まえ、「目に見える状態にする」コミュニケーション手段を活用することと、オペレーターの業務負荷軽減を両立させるための仕組みがコンタクトセンターの進化のために求められていると言えます。

コンタクトセンターの進化をサポートする仕組み

コンタクトセンター・BPO事業の専門家集団である当社では、UnisonConnectの提供を通してコンタクトセンターの進化をサポートしています。



UnisonConnectは、次の主要機能を統合したオンライン接客クラウドサービスです。非対面でもストレスフリーなリアルタイムコミュニケーションが可能な機能やオペレーターの業務負荷軽減の機能を充実させています。

1.    コミュニケーション機能:「目に見える状態にする」
リアルタイム・オートチャット機能。画面共有・描画機能などによりお客様とのコミュニケーションを「目に見える状態にする」ことで円滑にします。

2.    電子契約機能
簡単WEBフォーム作成機能やオンライン本人確認機能などによりリアルタイムで手続きを進めることができるためリードタイム短縮や機会損失の回避を実現することで、バックオフィス業務の効率化に寄与します。

3.    ビジネス支援機能:「オペレーターの業務負荷を軽減する」
業務の実施すべき内容やお客様へ投げかけるメッセージを事前登録できるタスク機能や業務フローや手順を常時表示させることができるタスクリスト機能などにより複雑なオペレーターの業務をサポートし業務負荷を軽減します。

わたしたちはUnisonConnectを通して、「目に見える状態にする」コミュニケーション手段を活用したストレスフリーな環境の提供と、オペレーターの業務負荷軽減に取り組んでいます。

お客様との効率的な顧客対応とスムーズなセンター運営など、コンタクトセンター改革をご一緒できることを楽しみにしています。

UnisonConnectに関する詳しい資料は、こちらからダウンロードいただけます。



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