ツールを使いこなすには、取扱説明書の完備が必要?
「ChatGPTを使って卒論を完成させる」
「ChatGPTに訊いたら、この方法がいいみたい」
こんな言葉を当たり前のように耳にするようになってきました。
ChatGPTという言葉を見ない日がないというほどに、破竹の勢いで普及していますが、ビジネスシーンでも活用する人も身近に感じるようになってきました。
その使い方も千差万別で、新たな検索ツールとして使う人もいれば、アイディアの発掘・検証といった、個々人の使いたい形での活用が進んでいるように感じます。
あらかじめ設定されている回答を返すだけではなく、情報から文章を生成する“答えを導きだす“という、ChatGPTの特徴を最大限に活かした使い方だと思います。
これまで、私たちが新しいツールを使い始めるとき、多くの場合は取扱説明書、つまりマニュアルを読むところから始めます。
だからこそ、“分かりやすいマニュアル”というものが非常に強く求められていました。
近年では、“マニュアルの高度化”だけではなく、“How Toの拡充”にも力を入れているツール提供企業が多く目立ちます。ドキュメントやTipsを拡充、手厚いフォローから、カスタマーサクセスを盤石とする、更に上の段階、ツールへの理解に向けたプロセスの簡素化が求められるようになってきました。
冒頭、ChatGPTのお話をしたのは、この流れが更に変わっていくのではないかと感じており、事例としてご紹介しました。
ChatGPTは最早、How Toすら必要としないツールのように思います。 “使いたいように使う”が実現できるツールのため、“どのように使えばいいか”が不要になっているのではないかと考えています。
一方で、ChatGPTがこれを実現している要素は、非常にシンプルな機能だという事です。そのため、誰でも“使いたい事”が考えやすいのではないかと思います。
多機能を有するシステムはこの限りではなく、“使いたい事”にマッチするのか、もしくはそれらの“使いたい事”が何かを考えるのが難しくなります。
誰でも、“使いたいシーン”が想起できるソリューション。これが今後必要とされるのではないかと思います。
個人的に、この流れはコンビニのおにぎりのようだと感じます。
コンビニのおにぎりは、凄まじい頻度で新商品が出ていきます。新しい味を出す事によって、お客さんにはどのような味が人気なのかが分かりますし、何よりこれまでに無かった味が発売され、“はまる”経験は皆さんにもあるのではないでしょうか。
これまでもコンビニでおにぎりを買って食べているけれど、新しい味を食べてファンになり、新商品のおにぎりを買い続ける事になっていきます。そして、人気が出れば、定番商品化する事もあるでしょう。
ツールの“How To”も、これまではスタンダードな使い方の拡充・高度化が求められていましたが、これはおにぎりで言えば“昆布”“梅”といった定番味の拡充や、味(品質)の向上にあたるのではないでしょうか。
そして、これからは、“だし風味”“味噌鳥そぼろ”といった今までにない新しい味の発売、つまり新しいニーズの発掘が求められるのではないかと思います。
UnisonConnectの新しい使い方
ここからは私たちもツールの提供企業として、新たな使い方をご紹介出来ればと思います。
先日リリースした、「リアルタイム双方向型契約プラットフォーム UnisonConnect」についてお話しします。
■UnisonConnect
オンライン接客 / 電子契約システム | UnisonConnect
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オンライン接客に求められる課題解決 ~UnisonConnectサービスリリース~ | DIGITAL | オペレーションを進化させる現場のWebマガジン 現場ドリブン
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DX(Digital Transformation)はスウェーデン・ウメオ大学のエリック・ストルターマン教授によって “デジタル技術により人々の生活のあらゆる場面におこる変化”であると2004年に論文「Inform...
UnisonConnectは、従来のオンライン商談において障壁となり得た課題を解消し、本人確認や契約申込の工程も、UnisonConnectで完結するプラットフォームサービスです。
お客様に視覚的な情報として補足をしつつ、適切なご案内をサポートする機能も有し、効率的かつ効果的なオペレーションを実現していきます。
サービスタイトルの通り、スタンダードな使い方はオンライン商談のサービスではありますが、直近様々な利用シーンのアイディアを頂く機会があります。
今回はそのうちの一つをご紹介します。
オンライン申請サポートとしての活用
その利用シーンとは、“オンライン申請のサポート”となります。
オンライン商談のサービス、という特徴から考えると、現在非オンライン状態のサービスをいかにしてオンラインで実現するか、という観点で“使いたい事”を検討しがちですが、今回ご紹介する例では、既にオンライン化されているサービスのサポート、という“新しい味”のケースです。
オンライン・Web申請では、お客様がオンラインで何かを申請しようとしても、途中でわからなくて離脱してしまったり、入力を間違えてしまって不備になることが往々にして課題になります。
FAQ等で解消が見込めるお客様層は勿論いらっしゃいますが、上記にあたるお客様はWebコンテンツの拡充で解消が見込めない部分もあるかと思います。
そのため、コンタクトセンターとしてサポート窓口を運営するケースも多くあるかと思いますが、中々お電話だけでは上手く伝わらない、という課題が新たに生まれる事も多くあります。
実際に、システムヘルプデスクやサポート窓口といったコンタクトセンターを運用している弊社だからこそ、これらの課題はとても身近なものです。
しかし、UnisonConnectを活用する事で、通話をしながらお客様のスマホ画面にWebフォーム画面をオペレーターから画面共有し、実際にどこにどのような情報を入力するのか、視覚情報としてもご案内できます。
また、テキスト情報をUnisonConnect上で送信する事で、更に詳細な情報を補足する、抜け漏れなくご案内するという事が可能です。
オンライン通話ツールでも、同様の対応を実現する事もできますが、UnisonConnectはオペレーター(企業)側の視点でも有用な機能があります。
特に“タスク”機能は、オペレーター側の画面のみに表示される“タスク”を事前に登録し、ご案内を差し上げながらリアルタイムでご案内すべき内容を抜け漏れ無く確認する事ができ、ご案内の流れを確立します。
このタスク機能について、サポートを通じて集積したナレッジを反映させ、タスクをメンテナンス(更新)する事で、センター全体のサポート品質向上に繋がります。タスクとしてご案内内容を細分化する事が出来るため、ある種、“対応マニュアル”の更新を簡潔にさせる面もあります。
そして、UnisonConnectは、お客様とのやり取りを“コミュニケーションルーム”という個別専用に発行される場所で行います。ご案内が終了すれば、再アクセスが出来ず、権限ユーザーのみ履歴をダウンロードする事が出来ますので、情報保護の視点でも有用となります。
このように、UnisonConnectが有する機能を活用する事で、オンライン商談とは異なる領域での効率化を実現する事が可能となっていきます。
今回はリリース直後のユニークケースとしてご紹介させていただきました。
勿論、“定番の味”における品質向上・ブラッシュアップも継続して参りますが、“新しい味”をどんどんご提供できるようにしていければと考えています。