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DX推進担当者に必要なスキルとはなんでしょうか。
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2022.10.05

「この業務を、デジタルで効率化してほしい」

この記事のタイトルにご興味ある方々は、聞きなじみのあるフレーズではないでしょうか。実際、企業におけるDX推進をミッションとして担われている皆さんは、様々な部門からこういった相談を受けて、四苦八苦されているのだと思います。

私自身もDX化を推進する部門に在籍しているため、自社部門から相談を受ける立場でありつつ、クライアント企業のDX推進を担当されていらっしゃる方からご相談を頂く身でもあるため、冒頭フレーズの裏にある出口の見えない迷路のような課題の一端を少しはわかっているつもりです。

今回は、様々な角度からDX推進のミッションを持つ方々に接してきたからこそ見えてくる、DX推進担当者に求められていることと、必要なこととのギャップについて考えたいと思います。

そもそも「デジタル化」なんてタスクは存在しない

「デジタル化」ではイメージがぼやけてしまうので、AI-OCR導入を例に考えてみます。

「AI-OCRを導入したいんだけど、どれくらいの効率化効果が見込めるか?」

ざっくりと、こんなご質問を頂くことが多いように感じます。正直、こういったご質問を頂いて真っ先に頭に浮かぶのは、「わかりません」ではないでしょうか。

「AI-OCR導入=効率化」という方程式が絶対的な理論であるかのように一般化されているからこそ、その答え(効率化効果)を求めてしまいがちです。

ですが、この方程式をあえて表すのであれば、次の形がより正確です。


つまり、AI-OCRの導入は一手段でしかなく、現在の業務がどうなっているのか、目指すべき効率化を果たした業務がどうあるべきかを捉えなければ、AI-OCR導入がそもそも効果的かどうかもわからない、ということになります。

「こういった業務があり、効率化したいがどうすればいいか?」

ある意味、DX推進担当として受けたい質問はこの形です。

デジタル導入を手段として捉える難しさ

“デジタル導入は手段である”

もはや慣用句のように言われ続けて、経営層やDX推進担当部門では常識になりつつあるものの、実際に効率化が急務である事業部門の方々からすれば、直面している状況の解決をいち早く求めるのも仕方がないと感じます。

他方で、効率化がなかなか進まないケースとして、業務運営部門がデジタル導入に意味がないと考えてしまっているケースもあるでしょう。ある意味「デジタル導入≠効率化」という方程式を持つ方々です。

しかし、このケースも先ほどと同じで、途中式が抜けてしまっているため、懐疑的になってしまっているのだと思います。


本来、デジタル導入が上手くいかないケースはこの式で表せますが、“デジタル”に意味がないと考えてしまっているのは、デジタル導入を手法として捉えられていないからでしょう。
(この場合、導入後の業務運営フローが最適でなかった、もしくはそもそも現状業務の改善の手法としてAI-OCRが最適ではなかったということになります。)

余談ですが、技術を手法として最大限活用した事例として、つい先日2回目の撮影に成功しましたが、2018年史上初めてブラックホールの姿を捉えたというニュースを思い出します。

今まで捉えることが出来なかったものを捉えた、と聞くと物凄い高精度の望遠鏡を作ることが出来たんだろうなー、なんて考えてしまいますがそうではありません。

この観測では、世界8つの電波望遠鏡を繋げ、とても大きな望遠鏡に見立てることで、遥か彼方に存在する天体を観測する手法により、ブラックホール撮影に成功しています。
(この観測手法をVLBI(Very Long Baseline Interferometry)といい、8つの電波望遠鏡の電波を干渉させることで大きな電波を作り出します。)

勿論、当時の電波望遠鏡の中では最先端技術の粋を尽くしたものを利用していますが、単体では捉えることが出来ない領域の天体を捉えるために、既存の望遠鏡を使用しつつ、最適な観測手法を執ることで実現させる。まさに技術を手段とする事例だと思っています。

なぜ巨大な望遠鏡にする必要があったのでしょうか。
それは、ブラックホールが非常に遠い宇宙に存在しており、さらに、とても巨大なエネルギーを持っているので、既存の望遠鏡が検知できる波長(電波の波の大きさ)では見ることが難しいからです。

そのために、より大きな波長を扱える望遠鏡が必要ということです。(ちなみに、太陽の表面温度は6,000℃、ブラックホールの周辺にあるガスの温度は60億℃と、とんでもないエネルギーを持つことも推定されました。ブラックホールが熱いというのは何だか意外に思われる方もいるのではないかと思います。)

まさに人類史上初の快挙を成し遂げた観測においても、いかに技術を手段として捉える必要があるかが、あらわれているように思います。

これも蛇足ですが、ブラックホールが観測出来て何が凄いか、と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
これまで100年間人類が信じた相対性理論、それにまつわる物理法則から生まれる技術や機器は、ある意味実証されていませんでした。ブラックホール観測によって見えた姿は、一般相対性理論の証明となったことでもあります。

相対性理論は様々なことを定義付けていますが、イメージしやすいのは、「重力の強弱により時間の進みが違う」ということだと思います。皆さんが普段から使うGPFは、地表を観測衛星から捉えて位置を測定しています。相対性理論から考えると、地表と観測衛星(宇宙)でも若干の誤差が生じることになるので、誤差の分を補正し、正確な位置を測定しています。これで、より安心して地図アプリを活用できますね。

DX推進担当者に必要なこととは

だいぶ遠い世界に行ってしまったので、話を戻します。

デジタル導入を手段として捉えなければならない重要性はわかったし、それを誤認することで目的を見失うこともわかったけど、そもそも何で誤解が生じるのか。この一つの要因は、皆さんがDX推進担当者に求めていることと、実際に必要なスキルにギャップがあるからではないかと考えます。

よくネット記事等でも目にするDX推進担当者に必要なスキルとして挙げられるものをまとめてみます。

【DX推進担当者に求められるスキル】
 ① :データ解析力/データに対する判断力
 ② :最新技術に対するキャッチアップ能力
 ③ :社内推進力

この並びを見て、受ける印象は「色々な知識を持っているため、答えを持っており、自身でそれを推進する人なのね。」ではないでしょうか。個人的に、この求められているスキル(印象)の捉え方が誤解を生む要因だと考えています。

実際、書かれていること自体に誤りがあるとは思いませんが、先ほどの誤った方程式と同様に、文面からの印象と実態にギャップがあるということです。

■①:データ解析力/データに対する判断力
この単語を見ると、数字に強く、数字からドラスティックに判断することが出来る。つまり自身の中で“答え”を出すことが出来るように見えます。
実際は、そのデータ(数値)が何に依存する結果であるか、その意味を捉える解析・判断力だと考えます。

ある種の推論力であると言い換えられるのではないでしょうか。つまり、状況や状態をデータに紐づけて捉えることが出来るということで、効率化の方程式「現在の業務運営手法×AI-OCRの導入=新たな業務運営手法=効率化の実現」の、“現在の業務運営手法” “新たな業務運営手法”における実態や、効果をデータから把握、推定出来るということなのではないでしょうか。

先ほどから申し上げている通り、このためには、勿論“現在の業務運営手法”の状況把握から始める必要があります。

■②:最新技術に対するキャッチアップ能力
これも、どれだけ知識を持っているかが重要と見受けられますが、正確には色々ある“現在の業務運営手法”の状態に対して、どのようなデジタル手段が最適かを選択する幅を持っているか、ということでしょう。

勿論、知識を多く持つことはベターだと思いますが、重要なのは最適な手法を選択できるという点です。
そして、①と同じく、正確に“現在の業務運営手法”を把握することが、②を実行する出発点になります。

■③:社内推進力
さて、①・②は必ずしもDX推進担当者だけが必要なのではなく、この考え方自体は実際に業務を行っている現場の方も意識として持つべきと考えます。

冒頭にお伝えした、デジタル導入を手段として捉える、と同等に、効率化を考える上で何が最適な手法かを懸案することが重要になります。何故ならば、再三お伝えしている通り、①・②の出発点は“現在の業務運営手法”を把握することで、現場の皆さんを差し置いて把握している方はいないでしょう。

だからこそ、DX推進担当者が正しく状態を把握し手法を選択するためにも、目線を合わせ、連携をすることがスムーズな効率化の実現には不可欠です。

そういった意味で、私自身が最も重要なスキルであると痛感しているのが、この「③:社内推進力」です。

これは、勿論プロジェクトを推進させる力という従来の意味も含みますが、何よりも先に述べたように業務運営部門の皆さんなど、社内の目線を合わせる力が必要なのだと思います。

【DX推進担当者 必要スキル】
①    :データ解析力/データに対する判断力→状況把握能力
②    :最新技術に対するキャッチアップ能力→最適手法の選定力
③    :社内推進力(目線を合わす推進力)

アウトソーシングによって実現したい未来

私たちがクライアント企業様からDX推進に関するご相談を頂いた場合、ご提案するのは、デジタル技術を活用したアウトソーシングサービスです。ある種、クライアント企業様におけるDX推進担当ミッションを、我々が代わって実現差し上げることにもなります。

勿論、代わりに実現する存在でありたいと思う一方で、“代わり”だけではなく、一緒に考え続けるパートナーになりたいと考えています。突き詰めれば、アウトソース頂いている領域のみを効率化しても意味がなく、我々にアウトソース頂いていない領域に対しても、様々な手法を選択肢として提供し続けなければなりません。

そのためにも、どのような業務であるか・何を実現されたいのか、お客様と同じ目線で本質を捉えられる企業でありたいと考えています。

ビーウィズでは、手書き帳票を簡単にデジタル化するAI-OCRサービス『ANNIM(アニム)』をご提供しています。

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詳しい資料は、以下からご覧いただけます。
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