PROJECT 01

入社3年目の若手社員が大型コンペに挑戦
悪戦苦闘の末に手にしたもの

クライアントの課題や問題点などを的確に読み取りながら、最適解を提案する「インサイト営業」で数多くの成果を挙げてきたビーウィズの流通営業ユニット。少数精鋭で大型案件を次々と獲得する彼らに、コンペを前提とした新たな案件獲得のチャンスが訪れる。
担当者に抜擢されたのは、当時入社3年目の渡邉浩章。大型案件をメインで担当したことがない渡邉は、このビッグチャンスをつかむため種々の苦労を重ねる。

  • 西久保和行
    生活サービス本部 流通事業部 副部長

  • 渡邉浩章
    生活サービス本部 流通事業部 流通営業ユニット

舞い込んできた大型案件のコンペ。担当になったのは入社3年目の若手社員

2017年4月、(流通事業部副部長である/当時営業のユニットマネージャーをしていた)西久保和行のもとに、新規案件の相談が寄せられた。クライアントは大手流通チェーンのとある企業。現状のコールセンターの対応品質と日々の運営費用に課題を抱えており、将来に向けた新しい施策も含めた改善提案をしてほしいというものだった。

「そのコールセンターでは、商品の再配達に関する問い合わせやお中元・お歳暮の受け付け、お客様からの相談などを受け持っていたのですが、運営していた企業の応対が物足りないということで、ビーウィズを含めた数社にコンペのお声がかかったのです。お客様から求められたのは、コストを下げる一方で顧客満足度を上げる提案、そして将来を考えたきめ細かい施策でした」。

社内でも最大規模の案件とあって、流通営業ユニットにとっては是が非でも勝ちたいコンペ。通常であれば、西久保自らが指揮を執り「勝ちに行く」布陣で臨むところだが、今回は当時入社3年目の渡邉浩章をメイン担当に抜擢した。

「首尾よく受注できた場合、お客様とこまめにコミュニケーションを取る必要があったので、フットワークの良い彼が最適だと思ったのです。今回の提案では、比較的オーソドックスな内容も含まれていましたので、彼が入社以来培ってきたものを出し尽くせば、勝てるだろうという計算もありました。彼にこの経験を通して大きく飛躍してほしいという思いも込めた抜擢でした」。

西久保は、そんな思いから渡邉を指名したのだが、当の本人はプロジェクトのメイン担当を言い渡されたときには、かなり驚いたという。なにせ渡邉は、提案書の作成を手伝ったことはあっても、自分で作成した経験がなく、そのノウハウをほぼ持ち合わせていなかったのだ。

「入社3年目で大型案件のメイン担当になるケースは社内にほとんどなく、なぜ自分が指名されたのかわかりませんでした。うれしさ半分、不安半分の複雑な気持ちでした」

案の定、提案書の作成はかなり苦戦した。約3週間で提案書を完成させる必要があったが、全力で取り組んでも形にならず、なかなかゴールが見えない。「これまで経験したことがないほど、もどかしく苦しい3週間でした」と渡邉は当時を述懐する。

「コストを下げるために、コールセンターを首都圏から当社の札幌に移したり、自動音声ガイダンスを用いて電話応対を軽減したり。さらにはチャットを開設するなどの個々の施策は書けるのですが、それらを1本のストーリーに仕上げることができません。毎日長時間パソコンと向き合っても結果は変わらず。ただ時間ばかり過ぎて行く毎日でした…」。

「コールセンター」という商材は、家電製品のように機能や性能が明確ではない。その一方で、顧客が望む最適な形に整えて提案することができ、提案内容で課題解決につなげることが可能な商材といえる。だからこそ営業部員には、まず「顧客の希望や課題を読み取ること」が求められる。
こうした営業姿勢や活動をビーウィズではインサイト(洞察)営業と呼んでいるが、業界経験が浅い当時の渡邉が提案書をロジカルにまとめることに苦戦していたのは、この力が不足していたからだったと振り返る。

「知恵を振り絞ってなんとか形になったと思い、上長にチェックをしてもらっても『クライアントのことを本当に理解できていない』とか『もっと突き詰めて考えろ』とか、厳しく指摘を受けました。3度書き直してチェックを受けてもすべてボツ。今思うと、やはりインサイトが足りない提案書だったのです」。

前例のない思い切った提案が受注の大きなポイントに

ユニットメンバーが打ち出した提案の目玉の1つに、「コールセンターのスムーズな移管のため、現行ベンダーが運営する首都圏のセンターと、当社が提案する札幌のコールセンターを3カ月間並走させる」というプランがあった。

提案するだけなら簡単だが、この施策を実行するには、札幌の担当者と並走期間やオペレーション体制などについて調整する必要がある。予算も相当な金額になるため、当然のことながら、経営陣の承諾も必要となる大掛かりな提案だ。

「コールセンターの並走によるスムーズな移管は、顧客満足度の向上につながる提案ですが、自社の負担も大きい思い切った提案でした」と西久保は当時を振り返る。頑張る後輩のため、西久保は経営陣への説明などを引き取り、GOサインを勝ち取る。一方、渡邉は提案書と悪戦苦闘する中、合間を縫って札幌との調整を完遂した。

渡邉は西久保たちの力も借りながら提案書を完成させ、プレゼンテーションの本番を迎えた。「コールセンターの並走によるスムーズな移管」という提案は、狙い通りクライアントから高く評価された。渡邉のプレゼンテーションも高評価を受け、受注が決まった。

「渡邉のプレゼンテーションをほめられたのは、上司として素直にうれしかったですが、それ以上にうれしかったのは、彼が目に見えるほどの成長をしてくれたことです」と西久保は渡邉の働きと成長を評価する。一方の渡邉は、「受注が決まったことも、西久保さんの言葉も素直にうれしかったですが、正直にいうと、自分の成長という面では、いまいち実感できてない部分もあった」と率直な感想を述べた。

しかし、自身の成長に関して本当に実感をしたのは、現在提案中の案件だという。「自然と提案書作成の進め方が見えてきて、西久保さんをはじめ上司や先輩方と議論ができるようになっていたのです」。

これからのBPOサービスの可能性と営業の進むべき道とは

BPOサービスの営業に携わってきた西久保が最近感じるのは、「コールセンターについて詳しいお客様が増えたこと」だ。関心の中心もコスト面から生産性や機能などへ移り、要求される水準も高くなってきた。これは、タッチポイントとしてのコールセンターの重要性が高まり、そこで得られるデータの活用が本格化しようとしている流れと重なる。

その中でビーウィズでは、デジタル技術などに投資するとともに、各業界に特化した製販一体の専任チームを構築。クライアントのニーズに応える態勢を整えている。「ヒューマンオペレーションに新しい技術を掛け合わせることで、創意工夫の余地が広がり、営業チャンスが増える」と渡邉は語る。

そうした動きの中で、西久保は「コールセンターのオペレーターが話し方を少し変えるだけで、売り上げが数%伸びることがあります。高い応対品質の提供や、質の高いヒューマンオペレーションの実現は、ビーウィズの得意分野です」と、転換期にあるBPOサービス業界におけるビーウィズのあり方を力説してくれた。
「クライアントが多岐にわたるのはBPOサービス業界の特徴の1つ。いろいろな企業の方と会って話ができることが、この仕事の良さであり、面白さだと思います。この仕事をしていれば、社会人として大きく成長できるのは間違いないと思います」。

西久保和行
流通事業部副部長として、数百名規模の営業・オペレーション機能を管轄。その中でも、営業機能のマネージメントをメインに担当。前職でもBPOサービスの営業職を経験している。

渡邉浩章
2015年に新卒でビーウィズに入社し、2018年で4年目。知識ゼロからのスタートだったが、周囲のサポートを受けながら大型案件を担当するまでに成長。